スリムボディこそ自己管理の賜!魅力的異性からモテモテというデマ

とあるエステ会社から発信された有名な童話のプリンセスの名を冠した「身長に対する体重の基準値」というのがいっときもてはやされましたが、いま現在は一転して、非難の対象ともなっています。

身長を記入すれば、すぐさま、プリンセスの名を冠した理想の体重値が算出される早見表のようなものもネットで簡単に見つけられますが、自分で計算してみたいという人のために算出方法を記載してみますね。

身長(メートル基準にする。160cmの人なら1.6というように)×身長×20×0.9

身長160cmの人なら、1.6×16×20×0.9=46.08kgが件のプリンセス基準となります。

かつて、美しさのために理想的な「美容体重」としてもてはやされた算出式が、身長(メートル)×身長×20、160cmの人なら、51.2kg。

さらに、いちばん病気にかかりにくい数値とされる「健康体重」は、身長(メートル)×身長×22で、160cmの人なら、56.32kgとなりますから、いちばん最初に挙げたプリンセス基準の体重とは10kgものひらきが出てしまうわけです。

美容体重で最後にかけた「20」、健康体重でかけた「22」はBMI値といって、「太っているか、痩せているか」の指標となる数値です。

BMI値の算出方法は、「美容」「健康」それぞれの理想体重を求めた計算式の逆を求めます。

つまり、体重÷(身長(メートル)×身長)です。身長150cm、体重50kgの人のBMI値は22となります。

BMI値が18.5〜24.9までが適正体重(健康な人の数値)とされていますから、美容体重、まして、プリンセス基準の体重値からすれば、10kgの差があったにせよ、世間的には病気にかかりにくい、健康な体重であるとお墨付きを受けているということです。

モデルといた職種をはじめとする芸能人と呼ばれる人々のほとんどが、このプリンセスの体重値を維持し、あるいはそれよりはるかに軽いというケースも多いようです。

かつてテレビは、ひろがって見える、という認識がありました。実際の姿より横に広がって見えてしまうため、映像を離れて、実際に肉眼でテレビタレントを見ると、その多くがテレビで見るより小柄で華奢に見えたものです。

ですから、ややふくよかに感じるタレントに実際に会うと、むしろ痩せているように感じたものですが、今現在、テレビを通してみたタレントは、広がって見えるテレビに関わらず細く華奢にみえる。つまり実際に会ってみたら、驚くくらいに細いのではないでしょうか。

思春期の子どもたちの多くには、「それくらい痩せていなければ異性からモテない」という謝った認識をすり込まれてしまうに違いありません。

確かに度を超えた肥満体では、「自己管理ができていない」印象を世間からもたれてしまうこと必至ではあります。

しかし、ガリガリに痩せすぎたカラダより、ほどよく肉のついたボディの方がはるかに魅力的だと感じる人も少なくないし、世の中にはデブ専といって、太った人にしか興味を持たない人もいるので、痩せることばかりが「善」ではないのです。

昨今、欧米のファッション業界では、痩せすぎモデルを排除をするなど、この痩せ神話は崩れつつあります。

日本ではまだまだ、「痩せ願望」を持つ人が多く、さまざまなダイエット商品が世に出回っていたりもします。

「痩せれば絶対モテる」わけではなく、モテる人は、太っていたってモテるもの。無理なダイエットは肌にも健康のためにもよくありません。痩せ神話はいったん忘れてみて欲しいものです。