「忙しい」というコトバを他人に投げつけたとき、魅力は3割失われる

やたらと忙しがり、多忙さをアピールする人がいます。ヒマであることは、まるで罪悪であるかのように。

あなたはどう思われますか?いつもスケジュール帳がびっしり埋まっている、分刻みで動いている…、そのような人を見て、この人、輝いていてとっても素敵!などと思えるでしょうか?

ブラック企業に勤め、本当に日々忙しく、眠るヒマもないという人もいるでしょう…。

そうした人には、少し立ち止まって考えてみて欲しい。「会社のために身を粉にして働く」という凝り固まった価値観にガッチリ囚われてしまっていないか?

生きることより大切なことなど、世の中にはないのだ、と伝えてあげたいのだけれど、会社のために尽くすことが善、という考えを変えることは何故かとても難しいのです…。

ひととき考える余裕、思考を巡らす時間さえあれば…。凝り固まったアタマをほぐし、ほんのわずかでも気持ちがラクになれるような気がするのに…。

ですから、ただただ忙しがっている人、忙しさを誇るような人、それを「良し」とするような世間的価値観には、アタマを捻らざるを得ません。

困窮家庭の生活を見守ったり、カラダが思うように動かなくなってしまったお年寄りのサポートをしているような良心的なボランティア団体は、国内にたくさん存在しています。

地域が抱える問題を解決し、多くの方々が地域イベントなどに積極的に関わることができる、暮らしやすい街づくりに成功したボランティア団体の代表さんのコトバはとても印象的でした。

「どんなに忙しくてもヒマそうに見せるように努力しています。心配事のある人というのはヒマそうにしていないと相談を躊躇してしまいます」

そうなのです。忙しさに紛れていると、大切なものを見損ねてしまう、聞き逃してしまうのです。

恋人たちの別離の理由で、多いのが「すれ違い」。

けっして相手がイヤになったわけではなく、話し合ったり、触れあったりする時間や機会がなくなってしまった結果、気持ちがすれ違って、別れてしまう。

すれ違いの要因は、おもに相手の忙しさ、お互いの忙しさにあります。

「忙しい」をなにか面倒事を断るときの便利な言い訳にしたり、自分はスケジュールの詰まった有能な人間なのだといわんばかりに忙しさを誇るような人間は、その魅力を3割方、あるいはそれ以上、失ってしまうといっても過言ではありません。

たしかに「忙しい」ときはあるでしょう、おそらく誰にでも。しかし、それは決して周囲に自慢すべきことではありません。

本当に忙しい人ほど、なんとか生産効率性をあげて余暇を捻出し、自分の時間を確保する傾向にあると言われています。

実際、そのようにある程度、自分のためのリフレッシュ時間を確保できなければ、手際よく仕事をこなすことなどできません。

仕事を抱えすぎた状態では、思考もまともに働かないし、いっぱいいっぱいになって、さらなる多忙と非生産を引き起こすだけに違いありません。

それでもまだ、「忙しい」ことをアピールしつづけますか。

たとえ、仕事に忙殺されていても、他人からの相談事にはちゃんと耳を傾けるような人は、男女の別なく間違いなく慕われます。ですから、モテたかったら。まずは、「忙しい」というコトバを封印してみましょう!

たとえ忙しくても、眉根を寄せて難しい顔をしているより、笑顔を絶やさぬ方が、仕事の効率性は確実にアップします。笑顔でいれば周囲も話しかけやすいですから、相談もしやすく、仕事の一部を気持ちよく肩代わりしてもらうことも可能かも知れません。

「忙しさ」をアピールすることで、なんのメリットも得られません。ただ自己満足の中に溺れているだけで、モテからはますます遠のいていくことでしょう。